ブロイラーにおける新試験により30年続いたメチオニン源のバイオアベイラビリティ*に関する議論に終止符

2018年10月3日

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、最新のブロイラー遺伝学を用いて実施された新試験*1から、液体ヒドロキシアナログ(MHA-FA)製品からのメチオニンのバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)は、MetAMINO®などのDLメチオニン(DLM)製品と比較し、わずか65%程度にとどまることが確認されたことを発表します。この結果は欧州食品安全機関(EFSA)が発表した科学的意見書*2と合致しており、生産者が飼料コストを最適化する手助けになると見込まれます。

試験1はオランダにあるスコットホースト飼料研究所(Schothorst Feed Research)が実施し、MHA-FAおよびDLM65の相対的バイオアベイラビリティは、MetAMINO®と比較しそれぞれ65%と61%でした。すべてのバイオアベイラビリティ推測値がMHA-FAの有効成分含有率である88%と比べ、著しく低かったということになります。

エボニックのアニマルニュートリション事業部門責任者であるエマニュエル・アウアー(Dr. Emmanuel Auer)は「最新の遺伝学によるブロイラーを用いて得られたこれらの結果は、液体メチオニンヒドロキシアナログ(MHA-FA)のバイオアベイラビリティが、MetAMINO®と比較して65%程度であることを裏付けるものです」と説明しています。

「これは、2018年欧州食品安全機関(EFSA)による科学的意見書の製品ベースで66%という数値と合致しており、生産者が最適な飼料を求めて可能な限りコスト効率を上げたい場合、知っておくべき大切な情報です」

DL-メチオニン製品は世界の家畜飼料市場の大半で使用されていますが、約1/3の生産者は、主に液体遊離酸のメチオニンアナログ品(MHA-FA)を使用しています。

「これらの製品の有効成分は88%にのぼりますが、生物学的に利用可能な成分はこれよりはるかに少ないという研究結果があるため、生産者は飼料を配合設計するとき、その事実を認識しておく必要があります」

また、試験結果のデータから、MetAMINO®、MHA-FAおよびDLM65を添加することによる改善値はすべて最高値で横ばいとなっており、顕著な差がないことが確認できました。

「これによって、用量反応曲線のこの部分のみのデータに基づいたバイオアベイラビリティの解釈は誤っている可能性があるという事実が明らかになりました」と、アウアーは言います。「ゆえに、用量反応データの多指数回帰分析は、メチオニンと他の栄養素のバイオアベイラビリティを測定する上で不可欠であり、当研究はこの方法論の妥当性を証明するものです」

試験では、1,920羽のブロイラーに異なるメチオニン含有量のスターター(0から11日齢)、グローワー(11から28日齢)、そしてフィ二ッシャー(28から35日齢)飼料を給餌しました。120羽ずつのグループにそれぞれMetAMINO®、MHA-FAまたはDLM65(メチオニン含有量が65%になるようMetAMINO®をでんぷんで希釈したもの)を異なる5段階のメチオニン量(0.4〜3.0g/kg)で与え、基礎グループの120羽に与える飼料にはメチオニンを追加しませんでした。各フェーズで成長量を評価し、35日目に屠体重量を測定しました。

試験結果から、基礎飼料と比べた場合、3種類のメチオニン製品(MetAMINO®、MHA-FAおよびDLM65)の給与量増加と、成長量および屠体重量増加との間に、関連性があることが示されました。最大量のメチオニン追加(3.0g/kg)により、MetAMINO®、MHA-FAおよびDLM65それぞれの製品につき、70、67および70%の体重増加(body weight gain、BWG)と、22、22および23%の飼料要求率(feed conversion ratio、FCR)減少が見られました。同様に、MetAMINO®、MHA-FAおよびDLM65それぞれで、屠体重量については13、11、13%、胸肉重量(体重に占める割合)については62、60、63%の増加が見られました。

また、さらなるデータの統計解析により、MHA-FAの有効性は、BWG、FCR、およびEPEF(European production efficiency factor、ヨーロッパ生産効率指数)に関してMetAMINO®と比較した場合、それぞれ58、66、62%にとどまることがわかりました。

*バイオアベイラビリティ:バイオアベイラビリティとは、人体に投与された薬物のうち、どれだけの量が全身に循環するのかを示す指標。生物学的利用能ともいわれる。 薬物が静脈内に直接投与される場合、バイオアベイラビリティは100%になる。

参考文献:

1. Bioavailability of dl-methionine hydroxy analogue relative to dl-methionine and validation of the multi exponential regression approach by using 65%-diluted dl-methionine in broilers, 2018, Poultry Science Association 107th Annual Meeting Abstracts, #242

2. European Food Safety Authority (EFSA), 2018: safety and efficacy of hydroxy analogue of methionine and its calcium salt (ADRY+) for all animal species, EFSA Journal 16 (3): 5198.

(このプレスリリースは2018年9月10日にドイツで発表されたものを翻訳しています)

 

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