エボニック、北米における高機能注射剤の受託開発と生産能力を拡大
• アメリカでは放出制御型注射剤の自動バイアル充填ラインを設置、さらに生体適合性ポリマーRESOMER®の新たな製造棟を建設予定
• カナダでは、リポソーム製剤の開発および製造サービスの需要拡大に伴い生産規模を拡大
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、放出制御型注射剤の需要拡大に対応するため、北米における受託開発と生産(Contract Development and Manufacturing Organization, CDMO)能力を拡大すると6月27日発表しました。新たな充填ライン、生産施設や分析実験室などを含むアメリカおよびカナダでの設備拡大は50名超の雇用を創出し、投資総額は3,500万ユーロを見込みます。
「ポリマーおよびリポソーム製剤投薬の有効なソリューションを求めている製薬企業にとって、エボニックは、グローバル戦略パートナーになるでしょう」と、エボニック ヘルスケア事業部門、ドラッグ デリバリービジネスのグローバル責任者であるドン・アン(Don Enns)はコメントしています。「生体適合性ポリマーであるRESOMER®の生産能力を増強し、受託開発や治験薬および商用生産設備を拡大することにより、お客様のAPI(Active Pharmaceutical Ingredients、医薬品有効成分)を放出制御型注射剤に処方する可能性がさらに広がります」と話しています。
エボニック バーミンガム ラボラトリーズを拡大
アラバマ州(アメリカ)にあるエボニック バーミンガム ラボラトリーズ(BHM)は、バイオマテリアルおよび高分子注射剤の中心的な研究拠点です。
エボニックは、非経口薬の開発および製造の更なる拡大のため、複雑な注射用製品の自動化された特注設計の充填ラインを設置しました。バウシュ・ウント・ストレーベル社(Bausch + Stroebel)が供給し、今年後半にフル稼働する予定のモジュール式VarioSys®ラインは、液剤またはそれを凍結乾燥した粉末を最大50mlのバイアルに充填することが可能で、治験または商用製品に使用できます。
また、エボニックは、BHMの敷地内に930平方メートルの新工場を建設し、生体適合性ポリマーRESOMER®製品群のグローバルな生産能力が大幅に増強されます。年内に発注される新工場の建設により、生体適合性ポリマーの技術基盤が拡充されます。さらに、ダルムシュタット(ドイツ)とアメリカ、相互にバックアップ可能な製造拠点から安定した原料供給をお客様へ提供します。
エボニック バンクーバー ラボラトリーズを拡大
エボニックは2016年に、脂質ナノパーティクル非経口製剤の開発を専門に扱うCDMO、Transferra Nanosciences Inc.を買収し、現在、同社はエボニック バンクーバー ラボラトリーズ(Evonik Vancouver Laboratories)に名称を変えています。
エボニックは、最先端のCDMOサービスに対する需要の増大に応えるため、既存設備の性能をさらに高め、隣接する建物を取得します。これにより、バンクーバー施設の総敷地面積は合計4,300平方メートルと、現在の倍以上となります。GMP生産施設のアップグレード、研究所の拡大やサービスのスケールアップを含む投資は、新規、そして既存のお客様へのサービスを手厚くサポートすることとなります。
(このプレスリリースは2018年6月27日にドイツで発表されたものを翻訳しています)
エボニック インダストリーズについて
エボニックはスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。専門性の高いビジネス、顧客中心の革新的な技術力、信頼できるパフォーマンス志向の企業文化は、エボニックの企業戦略の根幹であり、収益性の高い成長と持続的な企業価値向上に貢献します。エボニックが優位性を誇るマーケットから企業利益の多くはもたらされています。100カ国以上で事業を展開し、2017年度は36,000人以上の従業員を有し、総売上高は144億ユーロ、EBITDA(金利・税金・償却前利益)は23億6000万ユーロを計上しました。
ニュートリション&ケア部門について
ニュートリション&ケアは、エボニックニュートリション&ケアGmbHが主導しており、日常生活に欠かせない日用品、畜産動物の栄養、ヘルスケアに関する製品を提供しています。このセグメントは約8,200名の従業員を有し、2017年度は約45億ユーロの売上を計上しました。
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