モノシラン製造工場建設について

• モノシランおよびAEROSIL^®（アエロジル）の複合製造施設を三重県
  四日市市石原町に建設
• 総投資額は約200 億円
• 2009 年建設開始、2011 年より操業開始予定
• エボニック インダストリーズAG 取締役会会長クラウス・エンゲル：
  「この投資により太陽光発電市場における弊社のリーダーシップが強化
  され、戦略的展望が拡大します。

ドイツの産業グループであるエボニック インダストリーズの日本法人、エボニック デグサ ジャパン株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：ウルリッヒ・ジーラー）は、このたびモノシランの製造工場を三重県四日市市に建設します。

エボニック インダストリーズは、現在の厳しい経済状況にも関わらず、太陽エネルギーとエレクトロニクスといった、未来の市場に向けて投資をおこないます。
日本のパートナーである大陽日酸株式会社の協力のもと、エボニック グループは約200億円の投資を含むプロジェクトに着手します。このプロジェクトの中核は、三重県四日市市におけるモノシランとAEROSIL^®（アエロジル）の新しい複合製造施設の建設です。この度、四日市市と新しい施設に関する立地協定書が交わされ、エボニックのソーラーシリコン事業を有望なアジア市場に進出させるための第一歩が刻まれました。新しい製造施設の建設は2009年後半に開始され、2011年に操業が開始される見込みです。これにともないエボニックは世界有数の産業ガス大手、大陽日酸株式会社にモノシランを供給する長期契約を締結しました。
大陽日酸株式会社は長年、エレクトロニクス産業の大手顧客に製品を提供しています。

エボニック インダストリーズ取締役会会長であるクラウス・エンゲルは「新しい施設の建設により、エボニックの市場が強化されるとともに、未来志向のソーラー
エネルギー市場における当社の技術的リーダーシップが強化されます。エボニックは太陽光発電市場の技術革新を推進しています。当社は最大かつ最も多様なシリコン化学ネットワークを有しているため、成長著しい太陽光発電部門だけでなく、エレクトロニクス産業においても魅力的な機会を活用することが可能です」と述べています。

今回の投資により、エボニックの化学事業の主要分野に対する戦略的展望が

拡大されます。エボニックが開発した技術により、薄膜シリコン太陽電池、フラットスクリーン、半導体向けのエレクトロニクスグレードのモノシランの製造が可能になります。エボニックはすでにドイツのラインフェルデンにある合弁事業により、高効率ウエハーベース太陽電池向けの多結晶ソーラーシリコンの生産を行っています。エンゲルは「日本に建設される新しい複合施設により、エボニックグループはすべての主要なシリコンベースの太陽光発電技術に頭角を現すことができるでしょう」とコメントしています。

シランは、太陽エネルギーを利用する太陽電池の重要な成分です。エボニックはすでにクロロシランの世界的な市場リーダーであり、モノシランの代表的な製造企業に名を連ねています。現在、ソーラーエネルギーが急成長を続けている中、モノシランの世界市場は2020年まで年間平均20％の伸びを記録すると予想されています。

四日市市のモノシラン製造工程で副生成物として得られる四塩化ケイ素はAEROSIL^®（アエロジル）に加工され、プラスチック、顔料、ラッカー、接着剤、シーラント等に対する用途として、別に市販されます。エボニックではこの製品の世界市場も中期的成長を持続すると予想しています。エンゲルは「このような不況の時代でも、日本におけるエボニックのプロジェクトは、当社のサクセスストーリーの新たな1ページとなるでしょう」と自信を表明しています。

エボニックは約40年間にわたり四日市市でAEROSIL^®を製造してきました。エンゲルは四日市市および三重県に対し、今回の投資プロジェクトの準備段階における多大な協力と支援に感謝の意を表明しています。「三重県におかれましては、ドイツのノルトライン・ウェストファーレン州との密接な協力のもとで、日本の企業と同州の企業の連携を確立し、強化するためにご尽力いただきました。四日市市に新施設を建設するプロジェクトは、過去数十年間にわたる同市からの協力と協調関係に基づいたエボニックの業績と成功、および三重県の努力と熱意に基づいて決定されました」とエンゲルは話しています。