Press release
Animal Nutrition
April 2, 2019

エボニック、飼料原料の品質評価に関する迅速で信頼性の高い分析サービスを開始

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、トウモロコシ蒸留粕(DDGS)の分析を迅速で簡便に行える分析サービス「AMINORED 2.0」を新たに開始しました。これまで、原料受け入れの過程でトウモロコシDDGSの品質を判断する信頼性の高い試験は業界には存在しませんでした。DDGSは、乾式粉砕エタノール製造から生じる栄養豊富な副産物であり、補助的なエネルギーおよびタンパク質を供給する飼料原料として使用されます。

AMINORED 2.0分析を実施することにより、ユーザーは飼料生産に使用されるトウモロコシDDGSの栄養価を迅速かつ確実に評価し、その製造過程における加工の影響を評価することができます。本テストの特徴は、過剰に熱処理されたバッチを区別し、トウモロコシDDGSにおいて一番の懸念事項である原料の熱処理状態の程度を明らかにできるということです。

異なる種は言うまでもなく、同種の植物間であっても品質にばらつきがあるため、このテストを実施しない場合、通常配合設計を行う上で、リスクを最小限にするために、トウモロコシDDGSに高い安全域を適用し、従い低い消化吸収率を使用することになります。その結果、消化率レベルで最大20%の差が報告されたこともあります。例えば、豚のリジン(Lys)の消化率には44〜63%の幅が見られました。

「世界的な供給不足により、家畜飼料向けの標準的な原料の価格が高騰しているため、代替原料の使用が増加しています。DDGSをより深く理解し、その品質を正確に評価することで、更に正確な飼料の配合が可能になり、その結果、長期間にわたり、より安定した家畜のパフォーマンスを得ることができます」とアニマルニュートリションの分析サービス責任者であるインゴルフ・レイマン(Ingolf Reimann)は述べています。

「熱処理の過剰加工は、アミノ酸が破壊され、アミノ酸の消化性が低下するためDDGSの栄養価に悪影響を及ぼします。この点を考慮せずに飼料配合を行うと、家畜のパフォーマンスと生産者の利益水準に影響を及ぼすでしょう」ともコメントしています。

AMINORED 2.0分析は、粉砕後のサンプルと未粉砕サンプルのそれぞれの検量線を保持しています。計量台に入ってくる材料など、すぐに結果が必要な場合には未粉砕材料の検量線を用います。一方、生産者が飼料の配合用により正確な分析を必要とする場合は、粉砕物の検量線を選ぶことができます。

この新たな検量線は、サンプルの品質と世界規模でのばらつき応じ継続的に更新されます。この検量線の正確さは、実際のサンプルの検証によって証明されています。

(このプレスリリースは2019313日にドイツで発表されたものを翻訳しています)

エボニック インダストリーズについて

エボニックはスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。専門性の高いビジネス、顧客中心の革新的な技術力、信頼できるパフォーマンス志向の企業文化は、エボニックの企業戦略の根幹であり、収益性の高い成長と持続的な企業価値向上に貢献します。エボニックが優位性を誇るマーケットから企業利益の多くはもたらされています。100カ国以上で事業を展開し、2018年度は36,000人以上の従業員を有し、総売上高は150億ユーロ、EBITDA(金利・税金・償却前利益)は26億ユーロを計上しました。

ニュートリション&ケア部門について

ニュートリション&ケアは、エボニックニュートリション&ケアGmbHが主導しており、日常生活に欠かせない日用品、畜産動物の栄養、ヘルスケアに関する製品を提供しています。このセグメントは約8,200名の従業員を有し、2018年度は約46億ユーロの売上を計上しました。

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