エボニック、非経口医薬品向けの高機能無菌充填ラインを米・バーミンガムで増強
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、アメリカ・バーミンガム(アラバマ州)にあるアメリカ食品医薬品局(FDA)の査察済み施設において、新たに高機能無菌充填ラインが認可されたことを発表しました。
バウシュ・ウント・ストレーベル(Bausch+Ströbel)社が設計したVarioSys®ラインは、粉末、液体、懸濁液、またはその混合剤を、無菌状態でバイアル充填が可能で臨床から商用生産まで様々なバッチサイズに対応しています。 従来型の充填ラインはモジュール方式ではなかったことから、複雑な製剤への対応が難しく生産性が低く非効率なものでした。
新ラインは、自動で100%質量検証を行うことから、用量精度が格段と高まり、その結果、OOSによる製品損失を最小限に抑え、高品質と安全性を実現することが可能です。また、モジュール方式は、ライン内のコンポーネントや機器を簡単に交換が可能で、複雑な充填プロセスを伴う製品の高収率製造や新たな処方への迅速転換も可能です。
極めてフレキシブルで多様性・多目的性の高い充填ラインは、高薬理活性薬物からカスタマイズされた繊細な医薬品及び特殊なワクチンまで適応できます。即ち、低分子、ペプチド、タンパク質、核酸などの全身・局所送達に汎用されるあらゆる製剤の使用に最適です。
エボニック ヘルスケア部で医薬ポリマー・サービスの責任者を務めるポール・スペンサー(Paul Spencer)は、「以前から、無菌状態で粉末やその他の形態の複雑な非経口医薬品をコスト効率よく充填する性能に対する製薬企業のお客様からのご要望がありました。バーミンガムの施設でこの先進的なモジュール式充填ラインが認可を受けたことで、当社は、高分子および脂質ベースの非経口医薬品の処方設計やcGMP製造において、製薬企業のお客様にとって望ましいパートナーとして、より優れたサービスを提供できます」と述べています。
バウシュ・ウント・ストレーベル社北米営業グループリーダーのトーマス・ビューラー(Thomas Bühler)は、「エボニックは、将来を見据えた明確で大胆なビジョンとともに、高付加価値医薬品を製造する製薬企業のお客様を可能な限り質の高いプロセスでサポートすることを計画してきました。当初から、最小限の労力と最短の時間で幅広い有効成分や包装材料の処理を可能にする、最高水準の柔軟性を備えたシステムを求めていました」とコメントしています。
ヘルスケア部は、ニュートリション&ケア部門に属し、エボニックの6つのイノベーション成長分野のうち2つを担当領域としています。製薬・機能性食品・医療機器関連業界のお客様に対し、様々な原料、機能性添加剤、ドラッグデリバリー技術、CMO / CDMOサービスを提供し、患者のケアや生活の質全体の改善を支援します。
(本プレスリリースは、2020年9月9日にドイツで発表されたものを翻訳しています。)
エボニック インダストリーズについて
エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2019年度は、131億ユーロの売上、21.5億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、32,000人以上の社員が働いています。
アジア・パシフィック・リージョンについて
エボニックは、世界経済を牽引し、イノベーションの宝庫であるアジア・パシフィック・リージョンで更なるビジネスの成長を目指しています。2019年度は、28.7億ユーロの売上を計上し、50以上の製造拠点で5,000人以上の社員が働いています。
ニュートリション&ケア部門について
ニュートリション&ケア部門の事業の焦点は、健康と生活の質にあります。 医薬品有効成分、医療用機器、ヒトと動物向けの栄養、パーソナルケア、化粧品、家庭用洗浄剤などの差別化されたソリューションを開発しています。 これらの弾力性のある最終市場で、2019年度は29.2億ユーロの売上を計上し、約5,300人の社員が働いています。当部門は、エボニック オペレーションズGmbHの一部です。
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