エボニック、記録的な速さで新型コロナワクチン製造用の脂質を独ビオンテック社へ初回納品
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、新型コロナウイルスワクチンの製造に必要不可欠な特殊脂質を供給することで、ファイザー社と独ビオンテック社(BioNTech)社が共同開発したワクチン製造の加速化に貢献しています。
- 新型コロナウイルス ワクチン入手の可能性が大幅に向上
- 脂質はmRNAベースのワクチン製造に不可欠な成分
- ドイツ・ハナウの拠点で、わずか8週間でフル生産を開始
当初、今年中頃に納品開始を予定していましが、ドイツ・ハナウにあるエボニックのスペシャリストチームは、高品質の成分要件を満たした脂質の生産体制をわずか8週間で確立しました。
エボニックの取締役会長クリスチャン・クルマン(Christian Kullmann)は、「このような速さで生産体制を整えられたことは、大きな成果と言えるでしょう。エボニックがドイツで脂質を増産することで、現在より大量のワクチン製造をさらに加速することができます。このような取り組みを通して、当社はパンデミックとの戦いに貢献しています」と述べています。
エボニックは、ビオンテック社との戦略的パートナーシップの一環として、ファイザー社とビオンテック社の共同開発による新型コロナウイルスワクチン用に2種類の脂質を生産しています。これらの脂質は、他の脂質と同様にカプセル化され脂質ナノ粒子(LNP: Lipid Nanoparticle)を形成します。LNPはmRNAを保護する膜で細胞内にワクチンを安全に送りこみ、mRNAを放出し、ワクチンの効果を発揮させます。
ヘルスケア部責任者トーマス・リアマイアー(Dr. Thomas Riermeier)は、「このような複雑な生産工程を熟知しているのは、世界でも数社しかありません。新型コロナウイルスにとどまらず、エボニックは製薬業界の優れた信頼できるパートナーであることを改めて証明しています」とコメントしています。
エボニックのヘルスケア部は、長年にわたり力強い成長と高い技術革新力を持っています。またバリューチェーン全体にわたり、製薬業界の総合的なソリューションプロバイダーとして主導的な役割を果たしています。同部が提供するサービスとしては、脂質などの複雑な医薬品添加剤のほか、機能性添加剤と原薬の組み合わせによる製剤化の開発、臨床試験用サンプルの製造、商業規模生産などがあります。
(本プレスリリースは、2021年4月22日にドイツで発表されたものを翻訳しています。)
エボニック インダストリーズについて
エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2020年度は、122億ユーロの売上、19.1億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、33,000人以上の社員が働いています。
アジア・パシフィック・リージョンについて
エボニックは、世界経済を牽引し、イノベーションの宝庫であるアジア・パシフィック・リージョンで更なるビジネスの成長を目指しています。2020年度は、28.4億ユーロの売上を計上し、50以上の製造拠点で5,000人以上の社員が働いています。
ニュートリション&ケア部門について
ニュートリション&ケア部門の事業の焦点は、健康とQOL向上にあります。 医薬品有効成分、医療用機器、ヒトと動物向けの栄養、パーソナルケア、化粧品、家庭用洗浄剤などの差別化されたソリューションを開発しています。 これらの弾力性のある最終市場で、2020年度は29.9億ユーロの売上を計上し、約5,300人の社員が働いています。ニュートリション&ケアは、エボニック オペレーションズGmbHの一部で
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