Press release
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March 3, 2022

2021年度通期業績発表/2022年度業績予想

エボニック、サステナビリティと収益性に優れた企業として成長を続ける

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、好調な業績を達成した2021年に続き、2022年にさらなる成長を見込んでいます。取締役会長クリスチャン・クルマン(Christian Kullmann)は、「当社は非常に好調な収益を達成し、戦略を一貫して実行してきました。私たちは今、将来の成長に向けた取り組みを行っており、サステナビリティ、収益性、多様性に優れた企業へと成長しています」と述べています

  • 2021年度調整後EBITDAは25%増の23.8億ユーロ
  • 2022年度業績予想:調整後EBITDAは25億から26億ユーロの間へ増加の見込み
  • マネジメント職の多様化を推進

 

2021年度の売上高、調整後EBITDA、フリーキャッシュフローはいずれも前年比20%以上増加しました。売上高は、すべてのケミカル事業部門において引き続き堅調な需要を背景に、23%増の150億ユーロとなりました。

 

調整後EBITDA(支払利息・税金・減価償却費控除前利益)は、前年比25%増の23.8億ユーロとなり、原材料・エネルギー・物流コストの大幅な高騰を十分相殺することができました。調整後純利益は54%増の9.86億ユーロとなり、1株当たりの調整後利益は1.37ユーロから2.12ユーロに上昇しました。

 

フリーキャッシュフローは、22%増の9.5億ユーロとなり、これはキャッシュコンバージョン率40%に相当します。CFOウテ・ヴォルフ(Ute Wolf)は、「当社は、キャッシュコンバージョン率を高水準に維持できています。フリーキャッシュフローは5年連続で増加する見込みです」と述べています。

 

エボニックは2022年の好業績を確信しています。順調な滑り出しを経て、第1四半期の調整後EBITDAは前年同期比で10%以上増加すると見込んでいます。

 

通期では、売上高は155億ユーロから165億ユーロの間への増加、調整後EBITDAは25億ユーロから26億ユーロの間への増加を予想しています。キャッシュコンバージョン率は、引き続き40%前後を見込んでいます。

 

2022年5月25日に開催予定の年次株主総会で、取締役会および監査役会は、年間配当を1株当たり1.17ユーロに微増することを提案する予定です。これは、約4%の配当利回りに相当します。



製品ポートフォリオとイノベーション
 

積極的な事業展開の重要な原動力となっているのは、エボニックの強力なイノベーションです。2021年、6つのイノベーション成長分野の新製品が、前年の約3.5億ユーロを上回る5億ユーロ以上の売上高を達成しました。特に、化粧品向けアクティブ原料およびドラッグデリバリー技術は、大きな成長を遂げました。

 

イノベーション担当の責任者 エボニック インダストリーズ取締役会副会長ハラルド・シュヴァーガー(Harald Schwager)は、「2025年までに革新的な製品で10億ユーロ以上の売上を達成するという目標の実現に向けて、順調に進んでいます。これらの製品は、大きな成長性と平均以上の利益率を特徴としています」と述べています。

 

イノベーションの核となる原動力は、サステナビリティです。これには、エボニックの持続可能な製品の売上高を着実に増加させるという目標も含まれています。最近、次世代ソリューションの売上高比率は2%上昇し、37%になりました。次世代ソリューションとは、競合製品と比較して、明らかに高いサステナビリティのメリットをお客様に提供できる製品を指しています。例えば、エボニックは現在、スロバキアに、世界初となる工業規模の100%生分解性のグリーンバイオサーファクタント製造工場を建設中です。

 

そして、エボニックは製品ポートフォリオの再構築を進めています。例えば、2021年10月、スイスの植物エキスメーカー「ボタニカ社(Botanica)」を買収し、化粧品向けアクティブ原料市場におけるエボニックのポジションを強化しました。同時に、ベビーケア事業部の売却に向けた分社化も完了しました。

 

真のリーダーシップ

 

エボニックは、多くのマネジメント職レベルの変革に着手しています。有望なエグゼクティブメンバーが、より大きな責務を担うようになってきています。マネジメント職に占める女性の割合は上昇し、国際的なバックグラウンドを持つマネジメント職の人数も増えています。クルマンは、「当社の成功の鍵を握るのは、従業員です。高い専門知識、創造性、モチベーションを持つ従業員が、日々、世界中の人々の生活をより良いものにするよう取り組んでいます。この多様性が私たちを強くし、それが会社のマネジメント職にも反映されつつあります。つまり、私たちにとって多様性はとても重要です」とコメントしています。

 

この改変は、特に取締役以下のマネジメント職で顕著です。エボニックの5つの事業部門のうち、3部門の責任者はアメリカとフランスの女性が務めることになります。

 

また、エボニックは、アジアにおける人材面における重要性の高まりを考慮し、初めて、拡大取締役会のメンバーがドイツのエッセン本社からアジアに赴任します。現在、スマートマテリアルズ部門の責任者を務めるクラウス・レティヒ(Claus Rettig)が、アジア地域の事業全体を管理し、マネジメントチームを強化します。「アジア市場の成長に参画するには、これらの市場に製品を供給するだけでは十分ではありません。最新の製造工場、研究開発、そして強力なマネジメントチームとともに彼は現地にいなければならないのです」と、

クルマンはコメントしています。

 

スマートマテリアルズ部門の新しい責任者は、現在スペシャルティアディティブス部門を率いるローレン・ケルセン(Lauren Kjeldsen)が務めます。その後任は、クローディン・モレンコフ(Claudine Mollenkopf)となります。

ヨアヒム・ダム(Joachim Dahm)は、テクノロジー・インフラストラクチャ部門の新しい責任者になります。マイケ・シュー(Maike Schuh)がパフォーマンスマテリアルズ部門の新たな責任者に就任します。

 

事業部門ごとの業績

 

スペシャルティアディティブス: 売上高は、前年から15%増の37.1億ユーロでした。建築およびコーティング業界向けの製品ならびに再生可能エネルギー分野向けの製品は、顕著な需要増を受け、全地域で大幅な売上増を達成しました。マットレスや冷蔵庫などの耐久消費財に使用されるポリウレタンフォーム用添加剤の販売数量は好調に推移し、売上高が大幅に増加しました。下半期は、世界的なサプライチェーンの問題とそれに伴う一部の原材料の供給不足により、売上高の増加は一部制限されました。同事業部門の調整後EBITDAは、7%増加の9.2億ユーロとなりました。

 

ニュートリション&ケア: 売上高は、前年から19%増の35.6億ユーロでした。必須アミノ酸は引き続き世界的に需要が高く、販売価格の改善により大幅な増収となりました。ヘルスケア分野では、医薬品用途においてmRNAワクチン用脂質を中心に大きく売上高を伸ばしました。これは、年初に行った生産能力の増強により実現したものです。ケアソリューションズでは、特に化粧品向けのアクティブ原料が再び売上を伸ばしました。同事業部門の調整後EBITDAは、主に販売価格の改善により、28%増の7.17億ユーロとなりました。

 

スマートマテリアルズ: 売上高は、前年から21%増の39.2億ユーロとなりました。ポリマーの売上高は大幅に増加し、特に、高機能ポリマーは、自動車業界からの需要が大幅に増加しました。また、3Dプリンティング向けのポリアミド12パウダーや、効率的なガス処理に用いられるメンブレンにも高い需要が見られました。さらに無機製品の売上も大幅に増加しました。タイヤ用シリカは、世界的な高需要に支えられ、活性酸素製品については、スペシャルティ事業と従来の過酸化水素事業において共に販売数量を伸ばすことができました。同事業部門の調整後EBITDAは、23%増の6.5億ユーロとなりました。

 

パフォーマンスマテリアルズ:売上高は、前年から47%増の29.1億ユーロとなりました。C4-統合生産品の売上高は、需要の拡大と販売価格の大幅な改善により大きく増加しました。アルコラート事業は、高需要に支えられ大幅に売上高を伸ばしました。高吸水性ポリマー事業は、引き続き厳しい市場環境の影響を受けています。同事業部門の調整後EBITDAは、主に販売価格の上昇により、8,800万ユーロから3.17億ユーロに増加しました。

(本プレスリリースは、2022年3月3日にドイツで発表されたものを翻訳しています。)

エボニック インダストリーズについて

エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2021年度は、150億ユーロの売上、23.8億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、33,000人以上の社員が働いています。

 

アジア・パシフィック・リージョンについて

エボニックは、世界経済を牽引し、イノベーションの宝庫であるアジア・パシフィック・リージョンで更なるビジネスの成長を目指しています。2020年度は、28.7億ユーロの売上を計上し、50以上の製造拠点で5,000人以上の社員が働いています。

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このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。