エボニック、世界初のラムノリピッドの大規模製造工場を着工 

• エボニックのバイオテクノロジー・プラットフォームを拡大
• 持続可能なソリューションへと製品群を展開

このバイオテクノロジー拠点に億（ユーロ）単位の投資を行い、新たなバイオサーファクタント^*製造工場の建設を行います。これにより、エボニックは高品質で持続可能なバイオサーファクタントの大規模生産を行うパイオニアとしての地位を確立し、当工場を、バイオテクノロジーの戦略的拠点としてさらに強化します。ラムノリピッドはバイオサーファクタントの一種で、洗剤やパーソナルケア製品に極めて重要な成分です。エボニックが製造するラムノリピッドは100％天然由来かつ100％生分解性です。

この新工場の建設で、エボニックでライフサイエンス事業を展開するニュートリション＆ケア部門に欠くことのできないバイオテクノロジーの製品群がより拡充します。ラムノリピッド型バイオサーファクタントは、従来よりも持続可能な方法で製造・供給され、ニュートリション＆ケア部門の戦略上で不可欠な役割を担っています。

ニュートリション＆ケア部門の革新力は、サステナビリティへ明確な焦点を当てることから生まれ、それが製品群の新たな展開への原動力にもなっています。また同部門は、発酵技術を、家庭用、工業用、公共施設用、車両用の洗剤や、化粧品用の原料としてだけでなく、持続可能なアニマルニュートリション、医療機器、先進的な機能性食品、医薬品などの急成長市場でも活用しています。

ケアソリューションズ部の責任者であるヤン・デルベ（Yann d'Herve）は、「本日は、当社とパートナーシップにあるユニリーバ社、スロバキアにいる我々の社員、ニュートリション＆ケア部門、そして全世界にとって重要な一日となりました。当社の新しいバイオサーファクタント工場が着工されたことを嬉しく思います」とコメントしています。

また、当工場のバイオテクノロジーは非常に先進的です。バイオテクノロジスト、臨床検査技師、エンジニア、その他多くの専門家にとって魅力的な雇用機会を提供しています。

エボニック・フェルマス社（Evonik Fermas）のジェネラルマネージャーを務めるミロスラフ・ハヴリーク（Miroslav Havlik）は、「スロバキアに構えるエボニックの拠点が、従来よりも持続可能性に優れた洗剤やパーソナルケア製品を世界に供給する、重要な役割を果たすことを誇りに思っています。スロベンスカ・ジュプチャで当社が行う投資は、持続可能な未来にとって極めて重要であり、この地域に利益をもたらしています。高い能力を持つ専門家が集まり、エボニック・フェルマス社が世界市場に向けたバイオテクノロジー拠点としての地位を確立することに貢献しています」とコメントしています。

ラムノリピッドは、ヨーロッパ産トウモロコシ由来の糖を主原料とし、発酵プロセスによって持続的に製造できるバイオサーファクタントの一種です。生物由来の炭素を利用するため、石化由来原料や熱帯性油脂を必要としません。また、100％生分解性で、ライフサイクルへの負荷は低く、従来の界面活性剤に代わる持続可能な代替品として期待されています。また高い泡立ち性能を持つため、家庭用洗剤やシャンプー、ミセラーウォーター（水クレンジング）などのパーソナルケア製品に適しています。さらにラムノリピッドには心地よい味があるため、歯磨き粉などのオーラルケア製品にも、味への強いマスキング成分を使わない処方が可能となります。

スロバキアのスロベンスカ・ジュプチャに本拠を置くエボニック・フェルマス社は、1992年にデグサ社（Degussa AG）とスロバキアのビオティカ社（Biotika a.s.）の合弁会社として設立されました。設立当初はバイオテクノロジーを利用して飼料用アミノ酸の製造を行っていましたが、すぐにアニマルニュートリション、医薬品、化粧品・パーソナルケア産業向けの幅広い発酵ベース製品の製造に精通するようになりました。その後、同拠点は継続的に新製品の開発と投資を行い、技術やインフラを改良しました。2016年、同社は、発酵により持続可能なバイオサーファクタントを製造する最初のパイロットプラントを稼働させています。

（本プレスリリースは、2022年6月29日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。）