エボニック、第1四半期は予想を上回る業績を達成

• 調整後EBITDAは28%増の5.22億ユーロ
• 2年ぶりに販売数量が前年を上回る
• 通期業績見通しを確定

監査前の速報値によると、第1四半期の調整後EBITDA（支払利息・税金・減価償却費控除前利益）は、前年同期比で28%増の5.22億ユーロ（2023年第1四半期：4.09億ユーロ）を達成しました。ヴァラリサーチ（Vara Research）社がまとめた3月26日時点のアナリストコンセンサスの4.5億万ユーロを大きく上回る結果となりました。特に、スペシャルティアディティブスおよびニュートリション＆ケア部門が最も力強い伸びを示しました。また販売数量の増加が好調の要因となりました。7四半期連続で減少していた販売数量については、今期は前年同期を上回りました。エンドユーザーの需要が若干上向いたことに加え、在庫水準が低いことから顧客が在庫補充を始めたことも販売数量の増加に寄与しました。しかし、製品群全体における幅広い需要の回復は未だ見られない状況が続いています。

速報値によると、第1四半期の売上高は約38億ユーロで、前年同期（2023年第1四半期：40億ユーロ）を約5%下回りました。これは、原材料費の低下に伴う販売価格の下落が主な原因となっています。

一貫したコスト削減策に取り組むことで、経費をさらに減少させることができました。その結果、調整後EBITDAマージンは13.7%（2023年第1四半期：10.2%）となり、前年同期比で3%ポイントを上回る増加となりました。

依然として厳しく不透明な経済環境が続く中、エボニックは年初に好スタートを切ることができ、今年度の目標達成を確信しています。これまで通り、2024年度の調整後EBITDAを17億ユーロから20億ユーロの範囲、売上高を150億ユーロから170億ユーロの範囲と見込んでいます。

2024年度第1四半期業績の確定値の発表は、2024年5月8日にドイツで発表する予定です。

事業部門ごとの業績

スペシャルティアディティブス：
調整後EBITDAは前年同期比10％増の1.85億ユーロ（2023年第1四半期：1.68億ユーロ）を達成しました。これは主に販売量の増加とそれに伴う工場稼働率の向上によるものでした。また、最近、在庫水準が非常に低かったため、顧客が在庫の補充を開始しました。中国の需要も徐々に回復し、原材料価格のわずかな下落も後押しとなりました。

ニュートリション＆ケア：
低調だった前年同期と比べ、収益はほぼ倍増し、調整後EBITDAは1.4億ユーロ（2023年第1四半期：0.76億ユーロ）を達成しました。これは主にアニマルニュートリション部によるもので、販売量の増加、変動費の減少、ビジネスモデルの最適化による経費削減が要因となっています。ケアソリューションズ部も、製品群全体において、非常に好調な滑り出しとなりました。

スマートマテリアルズ：
2023年末から顕著な改善がみられる最終市場はほとんどありませんでした。調整後EBITDAは前年同期比ほぼ横ばいの1.59億ユーロ（2023年第1四半期：1.64億ユーロ）となりました。シリカ製品の小幅な回復と、アクティブオキシジェン部におけるHPPO製造プロセスのライセンス売却が収益に好影響をもたらしました。

パフォーマンスマテリアルズ：
調整後EBITDAは、前年同期を15％上回る0.43億ユーロ（2023年第1四半期：0.37億ユーロ）となりました。年初のスタートは低調でしたが、世界的なサプライチェーンの混乱により、オキソアルコールおよび可塑剤事業には好影響がもたらされました。

テクノロジー＆インフラストラクチャー／その他：
グループのコスト削減策が奏功し、調整後EBITDAは、前年同期の0.36億ユーロの損失から0.05億ユーロのマイナスに改善されました。

（本プレスリリースは、2024年4月 16日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。）