Press release
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November 11, 2024

2024年度第3四半期業績発表

エボニック、厳しい経済環境の中、第3四半期も好業績を達成

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン 以下「エボニック」)は、第3四半期も前年同期を大幅に上回る業績を達成しました。

  • 第3四半期の調整後EBITDAは19%増の5.77億ユーロ
  • 1~9月期のフリーキャッシュフローは2倍以上に増加 
  • 2024年度業績見通しを確定:調整後EBITDAは19億ユーロから22億ユーロの範囲を見込む

 

7月から9月までの調整後EBITDA(支払利息・税金・減価償却費控除前利益)は19%増の5.77億ユーロとなり、予想通り第2四半期と同水準(5.78億ユーロ)となりました。1~9月期の調整後EBITDAは16.8億ユーロで、すでに2023年度通期の水準を上回っています。

取締役会長(CEO)のクリスチャン・クルマン(Christian Kullmann)は、「エボニックは3期連続で好業績を達成することができました。経済危機という冷たい向かい風が吹く中で、これは非常に注目すべき成果です。厳しい状況下にありながら、今年度の財務目標を達成する見込みです。当社は正しい方向に向かっており、チームは力強いパフォーマンスを発揮しています」と述べています。

第3四半期のグループ売上高は2%増の38.3億ユーロでした。販売価格はほぼ横ばいで推移しましたが、販売数量は5%増加しました。継続的に厳格なコスト管理を行った結果、調整後EBITDAマージンは2.2%ポイント増の15.1%(2023年度は12.9%)となりました。第3四半期のフリーキャッシュフローは、4.69億ユーロから3.57億ユーロに減少しましたが、これは第1~3四半期のキャッシュインフローがより均等に分配されたことに起因しています。1~9月期のフリーキャッシュフローは7.01億ユーロで、前年同期比で4.15億ユーロ増となりました。

最高財務責任者(CFO)のマイケ・シュー(Maike Schuh)は、「調整後EBITDAとフリーキャッシュフローの傾向は、明らかに上向きを示しています。これは、より適切で景気変動の少ない市場への注力、組織再編プログラム、コスト管理によるものです。当社は、2023年の苦境から脱出するための努力を続けています」と述べています。

コスト削減や、組織の効率化を図るさまざまな対策が成果を上げています。今年度は、こうした取り組みにより総額約4億ユーロのコスト削減が期待される一方で、賃金上昇などのコスト増加も見込んでいます。

同時に、将来の成長への方針も打ち出しています。第3四半期に発表された新イノベーション戦略では、「バイオ由来ソリューション」、「エネルギー転換」、「循環型経済」という3つの成長分野に研究開発の重点を置いています。このような分野において、世界的なサステナビリティのトレンドに対応した製品やソリューションを提供することで、2032年までに15億ユーロの追加売上創出を目指しています。

高収益成長事業へのポートフォリオのシフトは、順調に進んでいます。8月31日、高吸水性樹脂事業を新しいオーナーとなるインターナショナル・ケミカル・インベスターズ・グループ(ICIG)に売却しました。また、塗料・接着剤樹脂部およびヘルスケア部の2つの事業部において、成長事業に集中することも発表しまた。この組織再編により合計で約3.5億ユーロの売上を持つ事業を売却することになります。

エボニックは、最近上方修正した2024年の業績見通しを確定しました。調整後EBITDAは引き続き19億ユーロから22億ユーロの範囲、売上高は150億ユーロから170億ユーロを見込んでいます。キャッシュ・コンバージョン・レートは約40%、さらに2023年度を大幅に上回るROCE(使用資本利益率)を予想しています。

 

事業部門ごとの業績

スペシャルティアディティブス:

販売数量の大幅増により、売上高は2%増の8.97億ユーロとなりました。販売価格は、主に原材料費の低下を転嫁したこと、またわずかな為替のマイナス影響があったことにより下落しました。塗料・コーティング業界向け製品の需要は大幅に増加し、販売価格はわずかに下落しました。石油添加剤は、世界的な販売数量の拡大により、売上高が増加しました。ポリウレタンフォーム用添加剤や耐久消費財用の添加剤の売上高は、販売価格の下落と為替のマイナス影響により、前年同期をわずかに下回りました。調整後EBITDAは、販売数量の増加とそれに伴う工場稼働率の向上により、20%増の2.08億ユーロとなりました。調整後EBITDAマージンは19.6%から23.2%に上昇しました。

ニュートリション&ケア:

売上高は、販売数量と価格の上昇により8%増の9.96億ユーロとなり、為替のマイナス影響は相殺されました。必須アミノ酸事業(アニマルニュートリション)は、前年同期比での販売価格上昇の恩恵を受け、販売数量の増加はわずかながら、売上高が大幅に増加しました。ヘルスケア部の売上高は、需要の拡大により増加しました。調整後EBITDAは53%増の1.94億ユーロでした。これは主に必須アミノ酸の販売価格の上昇とアニマルニュートリション事業モデルの最適化によるコスト削減が要因となっています。 調整後EBITDAマージンは前年同期の13.7%から19.5%へと大幅に上昇しました。

スマートマテリアルズ: 

売上高はほぼ前年並みの10.98億ユーロでした。販売数量はわずかに増加したものの、為替のマイナス影響によって相殺されました。無機製品は、特にシリカの需要拡大の恩恵を受けました。ポリマーの売上高は販売価格の下落により微減となりました。調整後EBITDAは、主に需要の拡大と変動費の削減により、21%増の1.64億ユーロとなりました。調整後EBITDAマージンは前年同期の12.3%から14.9%に上昇しました。

パフォーマンスマテリアルズ:

売上高は、2024年8月31日に高吸水性樹脂事業を売却したことから、10%減の5.57億ユーロでした。この売却による影響を除くと、売上高は増加しました。C4チェーン製品(パフォーマンス中間体)の事業は前年を上回る売上高を計上しました。数量需要は増加したものの、販売価格はわずかに下落しました。調整後EBITDAは1,900万ユーロで、主に 高吸水性樹脂事業 からの貢献が減少したため、前年実績を下回りました。調整後EBITDAマージンは5.5%から3.4%に低下しました。

 

(本プレスリリースは、202411 6日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。

エボニック インダストリーズについて

エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2023年度は、153億ユーロの売上、16.6億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、32,000人以上の社員が働いています。

免責事項

このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。