Press release
Company
November 19, 2025

2025年度第3四半期業績発表

エボニック、第3四半期は低調 

不確実性が高く需要が弱い環境下の影響を受け、エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン 以下「エボニック」)は、2025年度第3四半期における調整後EBITDA(支払利息・税金・減価償却費控除前利益)として4.48億ユーロを計上しました。

  • 売上高と利益の大幅な減少を確認
  • 調整後EBITDAは4.48億ユーロ
  • 2025年度通期見通し:調整後EBITDAは約19億ユーロ
     

前年同期の堅調な水準(2024年第3四半期:5.77億ユーロ)を22%下回るものとなりましたが、9月25日に公表した予想レンジ(4.2億~4.6億ユーロ)の範囲内となりました。

取締役会長(CEO)のクリスチャン・クルマン(Christian Kullmann)は、「9月に期待していた回復は実現しませんでした。短期的には痛手ですが、長期的には当社の進路を狂わせるものではありません」と述べています。

第3四半期売上高は、前年同期比12%減の33.9億ユーロとなりました(2024年第3四半期:38.3億ユーロ)。販売価格はほぼ安定を維持したものの、売上減少の要因の半分は販売数量の減少によるものです。2024年8月の高吸水性ポリマー事業の売却や米ドル安などの為替影響も減収要因となりました。調整後EBITDAマージンは13.2%と前年同期の15.1%から低下しました。

フリーキャッシュフローは3億ユーロ(前年同期:3.57億ユーロ)となり、年初からの明確な改善傾向を示しました。投資と運転資本の厳格な管理が奏功しました。

「現在、多くのトレンドが逆風となっており、9月にエボニックはこの新しい現実に合わせて予測値を調整しました」と、9月18日より財務部門を担当するクラウス・レティヒ(Claus Rettig)は述べています。「今年の修正後目標は達成可能であり、当社は収益拡大とコスト削減のためのプログラムを長期的に成功裏に実行することに集中しています。」

これまでで最大の変革施策である「Evonik Tailor Made(エボニック テイラーメイド)」効率化プログラムは計画通り進捗しており、階層削減や人件費低減といったメリットがすでに現れています。年末までに全事業ラインの90%が再編される見込みです。

新たに差別化した化学事業部門の管理もプラス効果をもたらしています。価格に焦点を当てた結果、特殊品やオーダーメイドソリューションを扱うカスタム・ソリューション部門では平均2%の値上げを実現しました。一方、効率的な設備稼働に重点を置くアドバンスド・テクノロジー部門では、販売数量の減少はわずか2%にとどまり、弱い市場環境下では堅調なパフォーマンスでした。

エボニックは年末まで需要の低迷が続くと予想しており、通期の調整後EBITDAは約19億ユーロ(2024年:20.7億ユーロ)になる見込みです。キャッシュ・コンバージョン・レートは30~40%(2024年:42%)を予定しています。通期のフリーキャッシュフローは魅力的な水準を維持しており(2024年:8.73億ユーロ)、設備投資額は約7.5億ユーロ(2024年:8.4億ユーロ)となる見込みです。ROCE(使用資本利益率)は昨年度の7.1%をやや下回る見通しです。

事業部門の業績

カスタム・ソリューション

第3四半期の売上高は、前年同期比6%減の14.45億ユーロでした。これは販売数量と価格のわずかな低下、為替の影響によるものです。アニマルニュートリション事業は販売数量減、メチオニン価格の予想通りの下落、為替の影響で大幅な減収となりました。無機化学品は販売数量減と為替の影響で前年割れとなりました。有機化学品は前年をわずかに上回り、高性能ポリマー事業はメンブレン用途などで需要が堅調でした。クロスリンカー事業は競争圧力が続く中でも販売数量を増加しました。調整後EBITDAは、32%減の2.02億ユーロ、調整後EBITDAマージンは、14.0%(前年:19.3%)となりました。

アドバンスド・テクノロジー:

第3四半期の売上高は、9%減の13.4億ユーロでした。販売数量の減少と為替影響によるもので、価格上昇が下落を一部緩和しました。添加剤事業はポリウレタンフォームや耐久消費財向け需要が大幅減となりました。塗料・コーティング業界向けも販売数量が顕著に減少しました。オイル添加剤の需要は安定しており、価格はやや上昇しました。ケア事業は販売価格が上昇したものの、販売量の減少により売上は減少しました。調整後EBITDAは、25%減の2.15億ユーロ、調整後EBITDAマージンは、16.0%(前年:19.6%)となりました。

(本プレスリリースは、2025年11月 4日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。)

エボニック インダストリーズについて

エボニックは、ドイツのエッセンに本社を置く世界的な化学企業です。革新的な強みと最先端の技術的専門知識を組み合わせ、化学のその先を目指しています。100カ国以上で事業を展開し、2024年度は152億ユーロの売上、21億ユーロの利益(調整後EBITDA)でした。業界をリードする力強いパフォーマーとして、オーダーメイドの製品とソリューションでお客様に決定的な競争優位性を提供します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、約32,000人の社員が働いています。

免責事項

このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。