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INFINAM

3Dプリンティング用の高性能樹脂:INFINAM® FL 6300 Lが日本で初登場

3Dプリンティング用の高性能光硬化性樹脂「INFINAM® FL 6300 L」が、6月21日から23日まで東京ビッグサイトで開催された「第35回日本ものづくりワールド」において日本で初めて紹介されました。

Cubicure社ブースでの展示の様子

本製品は、エボニックと3Dプリンティングソリューションを提供するオーストリアのCubicure GmbHとの共同イノベーションプロジェクトを通じて開発されました。高い柔軟性と複雑な構造を持つ造形物を3Dプリントする性能を備えた、ゴムに似た特長を持つINFINAM® FL 6300 Lは、様々な用途に応用できます。
 

Cubicure社日本担当セールスマネジャーのセバスチャン・コルマンツ(Sebastian Kolmanz)が、「INFINAM® FL 6300 Lは超高性能エラストマー光硬化性樹脂です」と言う通り、INFINAM® FL 6300 Lを用いて3Dプリントされた製品は、高い柔軟性と耐久性を備え、高負荷や反復的なストレス下でも元の形状と弾力性を維持することができます。最大100万回の負荷を与えるサイクルにも耐えることができ、極端な温度条件にも適応できることは特筆すべき点です。100°Cの温度に耐えることができるのに加え、マイナス31°Cという低いガラス転移温度も有しており、幅広い温度条件下で利用することが可能です。
 

応用分野に関しては、INFINAM® FL 6300 Lは弾性部品の製造で新たな可能性があります。特にスポーツや自動車産業においては、非常に大きな可能性を秘めています。セバスチャン・コルマンツは、「自動車は北海道の冬の凍えるような寒さと沖縄の夏の灼熱、両方に耐えなければなりませんが、INFINAM® FL 6300 Lは幅広い温度領域で使用できます」と述べています。さらに、複雑な形状も造形できる特長を有し、ショックアブソーバー、ハンドル、シール、ダンパー、パッド、グリップ、クッションなど、様々な応用が可能です。
 

エボニックとの協力に関して、Cubicure社の経営陣は次のようにコメントしています。「Cubicureとエボニックのコラボレーションは2018年に開始され、エボニックの優れたポリエステルポートフォリオとCubicureの産業用光硬化樹脂の開発力、さらには自社開発のホットリソグラフィー3Dプリンター技術を完璧な形で組み合わせることができました」。

また、エボニックの光硬化樹脂および高性能樹脂グローバルマーケティング担当、ベンジャミン・ウィリー(Dr. Benjamin Willy)は、「当社の戦略的焦点は、Cubicureが開発したホットリソグラフィー技術など、生産性の高い3Dプリンティング技術向けに『すぐに使える』高性能材料を開発し、製造することにあります。緊密な協力は、製品の市場投入を成功させるための前提条件でした」 とコメントしています。
 

ブースの来訪者は材料品質と性能に強い関心を示し、3Dプリンターのデザインと、Cubicure社が特許を取得した全く新しいホットリソグラフィー技術に魅了されていました。INFINAM® FL 6300 Lは、柔軟性が高く複雑な構造物を3Dプリントする性能と、高い耐久性を備え、Cubicure社が開発した革新的な3Dプリンター技術と相まって、弾性部品製造の今後の幅広い可能性に大きな期待が寄せられています。

製品情報ページ(Cubicure社)

https://cubicure.com/en/products/materials/infinam/