エボニック、仏コスメティックバレー*(Cosmetic Valley)に事業所を開設
~化粧品原料、植物由来の有効成分の拠点として展開~
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、9月末、トゥール(フランス)で子会社「Evonik Advanced Botanicals」の開所式を行いました。Evonik Advanced Botanicalsは、化粧品原料を扱うパーソナルケア事業(Personal Care Business Line)の一部であり、エボニックがバイオ技術を用いた植物由来の有効成分の生産を専門とするフランスのスタートアップ企業 「Alkion Biopharma SAS」を買収し2016年に創設されました。本買収により、エボニックは植物由来の有効成分に関する、世界有数の技術を取得したことになります。
開所式にあたり、エボニックは、この事業所を植物由来の有効成分の拠点として展開する計画を発表しました。トゥール地域は、化粧品メーカーの世界最大の集積地「Cosmetic Valley(コスメティックバレー)」として知られています。顧客である化粧品メーカーとの距離が近いことや、トゥール大学の植物バイオテクノロジー学部との科学的コラボレーションの可能性は、エボニックの今後の成長を加速させるものとして期待されます。
エボニックのパーソナルケア事業責任者であるタンモ・ボイノヴィッツ博士(Dr.Tammo Boinowitz)は、「当社には既にセラミド、スフィンゴ脂質、ペプチド等、素晴らしい機能性化粧品原料のラインナップがあり、それをこのEvonik Advanced Botanicalsの非常に魅力的な技術で補完できることは喜ばしいことです」と述べています。この事業所が加わることにより、顧客のニーズに合わせた植物由来の高機能な活性成分を高濃度かつ再生可能な形で、さらに資源を無駄にしないプロセスにより製造、提供することができます。
Evonik Advanced Botanicalsは、ラボの条件下で植物バイオマスを栽培して有効な抽出物を回収するプロセスを開発することにより、複雑な成分の収率を大幅に上げることに成功しています。この技術自体は、必要に応じて多様な二次代謝物を生産できる植物の能力を利用するものです。エボニックはこの能力を、植物遺伝子を組み換えることなく利用したいと考えています。これにより目的とする生理活性物質を高濃度で含む植物抽出物を製造することが可能になり、顧客に高い付加価値を提供することができます。
新事業所は、これらの植物抽出物を商業生産できるよう設計されており、各顧客にあわせた製品のプロジェクトが、すでに多数進行中です。また2018年からは、本事業所で開発された独自の製品を提供する計画です。
*コスメティックバレーについて
1994年に設立されたコスメティックバレーは、フランス中部のシャルトルを中心とした半径150キロメートル内に、化粧品メーカーをはじめ、大学、研究機関、工場などが集積し、一大産業クラスターを形成しています。
(本プレスリリースは2017年10月10日にドイツで発表されたものを翻訳しています。)
エボニック インダストリーズについて
ドイツのクリエイティブな産業グループであるエボニックは、スペシャルティケミカルの世界的リーダーです。ニュートリション&ケア、リソース エフィシエンシー、パフォーマンス マテリアルズの部門で事業を展開しています。エボニックの強みは、革新的な技術力と統合的な技術プラットフォームです。 エボニックは100ヶ国以上で事業を展開し、2016年度は35,000人以上の社員を有し、総売上高は約127億ユーロ、EBITDA(金利・税金・償却前利益)は約21.65億ユーロを計上しました。
ニュートリション&ケアについて
ニュートリション&ケアは、エボニックニュートリション&ケアGmbHが主導しており、日常生活に欠かせない日用品、畜産動物の栄養、ヘルスケアに関する製品を提供しています。このセグメントは約7,500名の従業員を有し、2016年度は約43億ユーロの売上を計上しました。
免責事項
このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。