エボニック、EUDRACAP® preclinic 前臨床試験用機能性経口カプセルを上市

• 世界で利用可能な9hサイズの腸溶性コーティングカプセルを開発しEUDRACAP®ブランドを拡充
• EUDRACAP®プラットフォームの技術により、前臨床試験から最初のヒト臨床試験へのシームレスな移行を実現
• 医薬品開発におけるリスクと変動要因を削減

EUDRACAP® preclinic enteric（オイドラキャップ・プレクリニック・エンテリック）は、前臨床試験で使用する動物モデルの消化管を通過するのに適した9h（5.1mm）の超小型サイズで、テクニカルグレードのカプセルです。腸溶性コーティングカプセルを使用することで、製薬会社は前臨床試験におけるコスト、時間、変動要因を削減し、医薬品開発を最適化することができます。また、企業はEUDRACAP®プラットフォームを使用することで、前臨床段階から臨床段階、商業段階へとシームレスに移行することができます。

EUDRACAP® preclinic entericは、取扱いが容易なカプセルEUDRACAP®のプラットフォームに新たに加わった製品です。このプラットフォームは、経口製剤の放出プロファイルを最適化するために確立されたEUDRAGIT®機能性コーティングを活用しています。エボニックは機能性添加剤、製剤、アプリケーションサービスにおける長年の経験に基づき、お客様にシステムソリューションを提供しています。システムソリューションとは、製品、技術、サービスを組み合わせ、お客様にエンドツーエンドの開発・製造サービスを提供するものです。エボニック ヘルスケア部は、ライフサイエンス事業を展開するニュートリション＆ケア部門のひとつで、同部門は2032年までにシステムソリューションが売上に占める割合を、現在の20％から70%まで引き上げる予定です。

ヘルスケア部の経口ドラッグデリバリーソリューションズ・グローバルビジネスセグメント責任者アクセル・シュローダー（Axel Schröder）は、「医薬品開発プロセスでは、ひとつステップが加わるだけで、それに伴う時間やリスクが増えます。当社のEUDRACAP®プラットフォームに新たに加わった本製品を使用することで、お客様は複雑さを軽減し、開発プロセス全体を簡素化することができます。医薬品業界ならびに患者様のお役に立てることを楽しみにしています」と述べています。

前臨床試験は、最も有望な薬剤のみを確実に臨床試験に進めるための費用対効果の高い手法であり、最終的には患者様にとって安全で効果的な薬剤の開発につながります。前臨床試験に使用される動物の消化管（GIT）の状態は、カプセルのサイズと同様に、標的とするドラッグデリバリーに大きな影響を与えます。

胃酸環境からの保護を必要とするあらゆる医薬品に利用できる充填が容易なカプセルが提供されることで、医薬品開発企業はコストと時間を削減し、コーティング工程の追加や、コーティング工程で敏感な有効成分を熱や湿気にさらす必要性などの変動要因を減らすことができます。EUDRACAP® 前臨床試験用カプセルは、腸溶性プロファイルを有し、9hサイズの透明カプセルとして利用可能です。その他のサイズや溶出プロファイルについては、オーダーメイドのEUDRACAP® Selectを引き続きご利用いただけます。前臨床段階から商業段階まで同じドラッグデリバリー技術を提供するEUDRACAP®プラットフォームにより、最初のヒト臨床試験へのシームレスな移行が可能になります。

EUDRACAP® preclinic entericは、エボニックのヘルスケア部が過去数年間に発表した経口ドラッグデリバリーの革新的製品群に新たに加わりました。エボニックは2022年、経口医薬品に含まれる有効成分の溶解性を高める新しい微粒子技術、EUDRATEC® SoluFlowの販売を開始しました。2021年には、EUDRACAP® entericおよびEUDRACAP® Selectを上市しています。

エボニック ヘルスケア部は、高度なドラッグデリバリーソリューションを必要とする複雑な経口・非経口治療薬の世界有数の医薬品受託開発製造企業（CDMO）です。また、医薬品原薬（API）、アミノ酸、細胞培養素材、医薬用添加剤の世界最大級のサプライヤーであり、API、中間体の世界的なCDMOでもあります。

（本プレスリリースは、2023年10月 18日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。）