エボニック、GMP品質の植物由来スクワレンを上市
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン 以下「エボニック」)は、GMP(適正製造基準)品質の非動物由来スクワレンPhytoSquene®(ファイトスクワレン)を上市しました。
- PhytoSquene®の臨床および商業段階での使用が可能に
- 非経口ドラッグデリバリー用アジュバント
- バッチ間均一性、品質、純度が安定しており、動物由来原料への依存を低減する
昨年上市されたPhytoSquene®は、非経口剤のアジュバントに使用される世界初のアマランサス油由来のスクワレンで、今回、GMP適合品の提供が可能になりました。通常、医薬用途のスクワレンはサメの肝油を原料としていますが、エボニックは植物由来のスクワレンを商業規模で提供することで、スクワレンの安定供給を求める声に応えます。
エボニックのライフサイエンス事業を展開するニュートリション&ケア部門は、動物由来製品の使用を減らし、生物多様性と生態系の保全に取り組んでいます。同部門は、次世代ソリューションが製品群の売上に占める割合を、2032年までに70%以上に引き上げる予定です。次世代ソリューションとは、徹底的な評価に基づくサステナビリティに優れたビジネスポートフォリオを指します。
ヘルスケア部ドラッグデリバリー&プロダクトユニットの責任者ポール・スペンサー(Paul Spencer)は、「PhytoSquene®を使用することで、当社のお客様は、健康的な生活を促進する医薬品を製造し、動物由来原料への依存を減らすことができます。今回GMP適合品を上市し、このような持続可能な医薬品の臨床・商業段階への移行をサポートします」と述べています。
PhytoSquene®は、世界各地で栽培されている草本植物であるアマランサス(Amaranthus caudatus)の油から作られています。植物由来のため、バッチ間均一性、品質、純度が安定しています。欧州薬局方(Ph.Eur.)にも準拠しています。また、文化的・宗教的な理由で動物由来製品を使用できない患者様向けのソリューションにもなります。
GMP対応のPhytoSquene®は、エボニックが取り組むイノベーション「サステナブルな非動物由来のソリューション」における最新事例です。2021年には、医薬品グレードの植物由来コレステロールPhytoChol®の供給を世界市場で拡大しました。
スクワレンは天然有機化合物であり、ワクチンの有効成分に対する身体の免疫反応を高めるための添加物(アジュバント)の一つとして使用されています。必要な有効成分の量を減らすことができるため、ワクチン製造の迅速化とスケールアップが容易になり、副反応の発生率も下がります。
製薬業界のパートナーとして、エボニックのヘルスケア部は数十年にわたり先進的なドラッグデリバリー技術をリードしています。ポリマーや脂質などの医薬品添加剤、処方開発、臨床サンプルや市販医薬品の製造など、複雑な非経口・経口製剤の開発と製造における包括的なサービスを提供し、世界中の製薬会社をサポートしています。
本件に関する詳しい情報は、下記ページにてご覧いただけます。
https://healthcare.evonik.com/en/drugdelivery/parenteral-drug-delivery/parenteral-excipients/plant-based-squalene
(本プレスリリースは、2023年10月 23日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。)
エボニック インダストリーズについて
エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2022年度は、150億ユーロの売上、24.9億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、34,000人以上の社員が働いています。
アジア・パシフィック・リージョンについて
エボニックは、世界経済を牽引し、イノベーションの宝庫であるアジア・パシフィック・リージョンで更なるビジネスの成長を目指しています。2022年度は、37.8億ユーロの売上を計上し、50以上の製造拠点で5,200人以上の社員が働いています。
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