Press release

エボニック、バンクーバーに新GMP製造施設を建設 ~脂質ベースのドラッグデリバリー事業の開発・製造能力を強化~  

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン 以下「エボニック」)は、カナダ・バンクーバーに、GMPに準拠した脂質ベースのドラッグデリバリー製剤を製造する施設を新たに建設します。

  • 脂質ナノ粒子(LNP)の開発および臨床試験用医薬品製造の需要増大に対応するため、GMP(適正製造基準)準拠施設を新設
  • エボニックは、本プロジェクトに1.5億カナダドル(9,300万ユーロ)超の投資
  • カナダ連邦政府「戦略的対応基金(Strategic Response Fund)」から最大6,800万カナダドル(4,200万ユーロ)の支援

本施設はエボニックの開発・製造体制を強化し、製薬企業やバイオテクノロジー企業が、ワクチンや治療薬をはじめとする先進的な脂質ベース医薬品を、開発段階から商業生産へスケールアップする取り組みを支援します。総額1.5億カナダドル(9,300万ユーロ)超の本投資プロジェクトに対し、カナダ連邦政府の「戦略的対応基金」から、最大6,800万カナダドル(約4,200万ユーロ)の助成を受ける予定です。新施設での医薬品製造の開始は2029年末を予定しています。

取締役兼カスタム・ソリューション(Custom Solutions)の最高執行責任者(COO)を務めるローレン・ケルセン(Lauren Kjeldsen)は、「脂質ベースのドラッグデリバリー技術は、すでに次世代医薬品の実現に寄与しています。カナダ連邦政府の支援を受けるこの投資プロジェクトは、当社が長年にわたり本分野で培った専門知識を基盤としており、人々の生活を変革する新たな治療法の開発と商業化を後押しします」と述べています。

生産能力を3倍以上に拡大
本プロジェクトにより、既存施設の3倍以上の生産能力をもつ最新鋭のGMP対応施設を新設することで、先進的な医薬品の生産能力を拡大します。また、新施設では品質管理(QC)および微生物試験の能力も大幅に向上させ、効率性の改善を図るとともに、臨床利用に向けた製品の迅速な出荷を可能にします。

「バンクーバーは、ライフサイエンス・イノベーションの活気あふれる中心地であり、エボニックのヘルスケア事業部がこのエコシステムの中で共に成長できることを誇りに思います。今回の投資により、この地域における当社のプレゼンスと、脂質ベースのドラッグデリバリー技術に関する当社のグローバルネットワークの双方が強化されます」と、ヘルスケア事業部責任者ギド・スクドラレック(Guido Skudlarek)は述べています。

「次世代ワクチン・医薬品開発の最前線を担うカナダ」
ブリティッシュコロンビア州には、カナダで最も成長が著しいライフサイエンス産業が集積しており、2,000社を超える企業が約2万人を雇用しています。その多くはグレーターバンクーバー地域に拠点を置いています。また、この地域のバイオテクノロジー分野の強みは、ブリティッシュコロンビア大学(UBC)の存在にも支えられています。同大学は数十年にわたり地域のイノベーションを牽引し、多くのスタートアップ企業やスピンオフ企業を生み出してきました。

「バンクーバーにおけるエボニックの事業拡大は、カナダがライフサイエンスおよびイノベーション分野のリーダーであることを示しています。この投資は、脂質ベースのドラッグデリバリー技術の進化を促進し、高度人材の雇用を創出するとともに、ブリティッシュコロンビア州で成長するバイオテクノロジー・エコシステムの発展に貢献します。カナダ政府は、カナダを次世代ワクチンおよび医薬品の最前線に位置づけることとなるエボニックの目標を支援できることを誇りに思います」と、カナダのメラニー・ジョリー(Mélanie Joly)産業大臣兼ケベック地域経済開発担当大臣は述べています。

カナダ・ケベック州地域経済開発担当大臣兼産業大臣のメラニー・ジョリー閣下(左)と、エボニックのヘルスケア事業部門責任者であるグイド・スクドラレク氏(右)は、8月27日、カナダ・バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学において、この投資を発表しました。


エボニック バンクーバー ラボラトリーズ(旧称:トランスフェラー・ナノサイエンス社、ノーザン・リピッズ社)は、1990年代から脂質ベースのドラッグデリバリー技術におけるパイオニアとして活動してきました。現在では、製剤研究からGMP準拠の臨床試験用製造、商業生産に向けたプロセススケールアップに至るまで、先進的なLNP製剤およびリポソーム製剤に関する医薬品受託開発製造企業(CDMO)サービスを提供しています。エボニックは、北米有数のライフサイエンス・クラスターの一つに投資することで、このエコシステム内での事業を拡大します。さらに、製薬およびバイオテクノロジー分野のイノベーターのパートナーとして、先進技術の開発や患者への迅速な提供を支援していきます。

LNP市場は2034年までに27億ドル規模へ成長見込み
脂質は、mRNAをはじめとする核酸医薬品や、各種有効成分を封入・送達する上で不可欠です。LNPは、新型コロナウイルスワクチンでの役割からも明らかなように、主要なドラッグデリバリーシステムとなっており、非経口医薬品市場での核酸治療薬の拡大に伴い、その需要は高まり続けています。LNP市場は2034年までに約27億米ドル規模に成長すると予測されています。


脂質およびLNPのネットワーク:バンクーバーからバーミンガム、ドッセンハイム、ハーナウ、ボストンを経てラファイエットへ
エボニックは、脂質およびLNPの製剤開発・製造に関する統合ネットワークを通じて、バリューチェーン全体にわたる技術力と製造体制を活かし、世界中の製薬およびバイオ医薬品企業を支援しています。エボニック バンクーバー ラボラトリーズは、LNP製剤の開発および臨床試験用製造を担い、先進的な臨床試験および商業生産に関するプロセスは、米国アラバマ州バーミンガムへと移管されます。このネットワークは、ドイツのドッセンハイムおよびハーナウの拠点による脂質・アジュバントの供給と、米国ボストン近郊のケンブリッジ・イノベーション・サテライトにおける研究開発機能によって補完されています。また、アメリカ・インディアナ州ラファイエットにあるティピカヌー研究所(Tippecanoe Labs)の敷地内には、グローバル規模の新しい脂質製造施設も建設中です。これらの拠点は、脂質化学、LNP製剤、設備・プロセスエンジニアリング、無菌製造、規制に関するノウハウなどの専門的な知見を結集することで、お客様が初期段階の開発からGMP製造、さらには商業供給に至るまでのプロセスを進められるよう支援しています。

さらに詳しい情報はこちらから:
プレスリリースおよび画像:エボニック、脂質ベースのドラッグデリバリー技術を強化
エボニックの脂質ナノ粒子エコシステムについて 
エボニックの核酸デリバリーのポートフォリオについて
 

(本プレスリリースは、2026年8月 27日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。)

エボニックインダストリーズについて

エボニックは、ドイツのエッセンに本社を置く世界的な化学企業です。革新的な強みと最先端の技術的専門知識を組み合わせ、化学のその先を目指しています。100カ国以上で事業を展開し、2025年度は141億ユーロの売上、19億ユーロの利益(調整後EBITDA)でした。業界をリードする力強いパフォーマーとして、オーダーメイドの製品とソリューションでお客様に決定的な競争優位性を提供します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、約31,000人の社員が働いています。

免責事項

このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。