エボニック、in-cosmetics 2022に出展~自然や環境にやさしい新原料を発表~
エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、4月5日~7日にパリで開催されたin-cosmetics globalに出展しました。エボニックは、美容・パーソナルケア業界でサステナビリティに優れたスペシャリティパートナーとしてのポジションを確固たるものにしつつあります。
- 自然や環境にやさしい製品群への転換
- 一連の企業買収により将来性を確立
- 迅速なイノベーションによる複数の新原料を発表
この戦略をより強化するため、サステナビリティをビジネスの指針に技術基盤を活用したより多くのシステムソリューションを生み出し、意欲的な買収戦略を実施することで大きく前進しました。2021年は、スイスで植物エキスを製造するボタニカ社(Botanica)と、化粧品向けデリバリーシステムの開発を行っているインフィニテック・アクティヴォス社(Infinitec Activos)の買収を行いました。イノベーションのスピードの速さは、数多くの新原料の発表にもつながっており、in-cosmetics globalでも重点的に紹介しました。
エボニックのライフサイエンス事業を展開するニュートリション&ケア部門は、継続的にシステムソリューションへの製品群の転換を図っており、ケアソリューションズ部においてもその方向性に沿っています。高い成長性と平均以上の利益率を有する同部門は、2030年までにシステムソリューションが売上に占める割合を、現在の20%から50%以上に引き上げる予定です。
ケアソリューションズ部の責任者であるヤン・デルベ(Yann d'Herve)は、「サステナビリティとパフォーマンスこそが、進むべき道です。しかし、我々だけでそれを実現することはできません。M&A活動と独自の研究開発力を組み合わせることで、お客様が当社の技術基盤を活用できるようになり、次世代のサステナブルな美容・パーソナルケア製品をお客様とともに開発することが可能となりました」とコメントしています。
イノヘルス社(innoHealth、2020年)、ウィルシャー・テクノロジー社(Wilshire Technologies、2020年)、アルキオン・バイオファーマ社(ALKION Biopharma、2016年)の一連の買収活動に続き、2021年にはボタニカ社とインフィニテック・アクティヴォス社を買収しました。
これらの企業はエボニックの技術を補完し、イノベーションの強化につながっています。最近の例としては、ウィルシャー・テクノロジーズ社とニュートリション&ケア部門の相乗効果により、医療、化粧品、洗浄などの幅広い用途において脂質技術の展開が可能となりました。またエボニックは、商業規模でバイオサーファクタントの一種であるラムノリピッドを生産する工場の建設計画について、先日発表を行いました。この特別な種類のバイオ由来生分解性脂質により、エボニックのお客様がよりサステナブルなパーソナルケア製品を開発することが可能となります。
さらに、in-cosmetics globalにおいて、エボニックは以下の内容を中心に発表しました。
- ネットゼロ(温室効果ガスの実質ゼロ排出)のエモリエント剤 TEGOSOFT® LO MBは、スキンケア用の天然由来原料で、ミネラルオイルの代替となります。100%植物由来の本品は、再生可能原料からグリーンケミストリー(生体触媒)により製造されます。このカーボンニュートラルなソリューションは、ミネラルオイルと同等の肌感触を発揮するため、感触を損なうことなく、より持続可能な製品を求める消費者の要求に応えることが可能となります。
- 新しいセラミドとスフィンゴ脂質:この半年間で、エボニックはセラミドに関する専門知識を駆使し、SPHINOX® Defenda、SPHINOX® Lift、SK-INFLUX® Evolve MB、RHEASOME® CeraBoostという4つの新原料を発表しました。RHEASOME® CeraBoostは、天然バイオテクノロジー由来のデリバリーシステムとアクティブ原料の組み合わせがベースとなっており、皮膚自体のセラミド合成を促進し、皮膚内部からの脂質補充を可能にします。
- 最近上市された植物原料およびバイオアクティブ原料:植物エキス、コレステロールスペシャリティ、ペプチドが加わり、エボニックのアクティブ原料の製品群が拡大しました。
- インフィニテック・アクティヴォス社の買収により、パーソナルケアおよび美容業界向けに最大かつ最先端のデリバリーシステム製品群を提供しています。新しいコンセプトを生み出し、科学的に裏付けされた消費者向け化粧品のトレンドを強化しています。
- 防腐剤については、intoBeautyプラットフォームの新しいデジタルツールにより、個々の化粧品処方に適したオーダーメイドの防腐方法の提案が可能になりました。また、新しい技術コンセプトでは、難易度の高い処方系に対し天然系の防腐剤の活用を提案しています。
- AEROSIL®、SIPERNAT®、SPHERILEX®の幅広い製品群により、革新的で持続可能な製品、例えば、水をあまり使わない、あるいはまったく必要としない「無水」製剤の生産が可能になりました。この技術により、水の消費量を削減することができます。このような製剤は、ドライシャンプーや口紅などの固形化粧品や、石鹸、シャンプー、シャワージェルなど消費者が詰め替え用として水に混ぜることができる特殊な粉末に使われています。
ニュートリション&ケア部門は、エボニックの3つの成長部門の一つで、卓越したバイオテクノロジー研究拠点の中核をなしています。同部門のイノベーション力は、明確にサステナビリティを重点に据えることから生まれ、それが製品群の新たな展開への原動力にもなっています。また同部門は、発酵技術を、持続可能なアニマルニュートリション、医療機器、先進的な機能性食品、医薬品などの急成長市場でも活用しています。
(本プレスリリースは、2022年4月5日にドイツで発表されたものを翻訳しています。)
エボニック インダストリーズについて
エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2021年度は、150億ユーロの売上、23.8億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、33,000人以上の社員が働いています。
アジア・パシフィック・リージョンについて
エボニックは、世界経済を牽引し、イノベーションの宝庫であるアジア・パシフィック・リージョンで更なるビジネスの成長を目指しています。2020年度は、28.7億ユーロの売上を計上し、50以上の製造拠点で5,000人以上の社員が働いています。
ニュートリション&ケア部門について
ニュートリション&ケア部門の事業の焦点は、健康と暮らしの質向上にあります。 医薬品有効成分、医療用機器、ヒトと動物向けの栄養、パーソナルケア、化粧品、家庭用洗浄剤などの差別化されたソリューションを開発しています。 これらの弾力性のある最終市場で、2021年度は35.6億ユーロの売上を計上し、約5,300人の社員が働いています。ニュートリション&ケアは、エボニック オペレーションズGmbHの一部です。
免責事項
このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。