エボニックとSCREEN FT、戦略的パートナーシップによりiXsenic ®技術の導入を推進
ドイツのスペシャルティケミカル会社であるエボニック インダストリーズAG(本社:ドイツ、エッセン 以下、エボニック)とFPD製造装置メーカーである株式会社SCREENファインテックソリューションズ(本社:京都市上京区 以下、SCREEN FT)は、iXsenic®半導体材料の性能を最大限に発揮させるため、材料、製造装置、製造プロセスを最適な組み合わせで提供することを目的とした戦略的パートナーシップ契約を締結しました。
iXsenic®は溶液プロセスが可能な無機金属酸化物半導体で、常温常圧で使用することができます。そのため、製造工程において真空環境が不要となることから、シンプルな製造プロセスで、歩留まりが高く、コスト面で優れています。このような特長を持つiXsenic®の成膜には、スロットダイコーティング(スリット塗布)が最適だと考えられています。
SCREEN FTは、高品質スロットダイ/スリット式塗布装置(リニアコータ※)をはじめとする幅広い装置やサービスを、FPD業界向けに提供する世界的なリーディングカンパニーです。
エボニックとSCREEN FTは、数年間にわたり、リニアコータによるiXsenic®の塗布試験を行ってきました。そしてこの度、iXsenic®技術の導入を共同で推進するため、戦略的パートナーシップ契約を締結。エボニックの副社長(Vice President)であるラルフ・アンゼルマン(Ralf Anselmann)教授は、「私たちはSCREEN FTという申し分のないパートナーを見つけました。今回のパートナーシップにより、エボニックがiXsenic®半導体材料を提供し、SCREEN FTが製造装置を提供することで、材料、製造装置、製造プロセスにおいて、お客さまのニーズに応え、最適なサービスと性能が実現できるようになるという効果は明らかです」と述べています。
電子業界において、フォトレジストなどの成膜には、すでに塗布法が用いられていますが、半導体層は、蒸着法(CVD またはPVD)によって成膜されるのが一般的です。しかし、溶液プロセスが可能なiXsenic®材料を使用すれば、半導体層へのスリット塗布適用が可能になります。SCREENホールディングスの児玉光正副理事は「この提携によって、量産プロセスにおける信頼性の向上を含め、お客さまの現場にiXsenic®技術をより迅速かつ容易に取り入れることができるようになると期待しています。材料と装置を完璧に組み合わせた結果、10 ㎠/Vs を超える移動度は、単なるチャンピオンデータではなく現実のものとなっています」と述べています。
エボニックとSCREEN FT の戦略的パートナーシップ締結は、iXsenic®技術の事業化を後押しするために必要な次の一手となります。
詳しくは、各社のウェブサイトをご覧ください。
www.iXsenic.com(英語)
www.screen.co.jp/fpd(日本語)
www.iXsenic.com.cn(中国語)
(このプレスリリースは2015年10月19日にドイツと日本で発表されたものの翻訳版です)
リソース エフィシエンシーについて
エボニックリソース エフィシエンシー GmbHが主導するリソース エフィシエンシー部門は、産業用途向けのスペシャルティケミカル分野におけるエボニックの活動を統括しています。環境に優しくエネルギー効率に優れた高機能材料を自動車、塗料・塗装、接着剤、建設、その他多くの業界に供給しています。当部門の社員数は約7,800人、2014年度の売上は約40億ユーロです。
エボニック インダストリーズについて
ドイツのクリエイティブな産業グループであるエボニックは、スペシャルティケミカルの世界的リーダーです。ニュートリション&ケア、リソース エフィシエンシー、パフォーマンス マテリアルズの部門で事業を展開しています。エボニックの強みは、革新的な技術力と統合的な技術プラットフォームです。 2014年度は33,000人以上の社員を有し、総売上高は約129億ユーロ、EBITDA(金利・税金・償却前利益)は約19億ユーロを計上しました。
株式会社SCREENファインテックソリューションズについて
株式会社SCREENホールディングスの主要事業会社。FPD製造装置における世界のリーディングカンパニー。長年培ってきた表面処理技術をコア技術に、液晶用コーターデベロッパーのほか、エネルギー関連業界に向けた各種成膜装置など、さまざまな装置をラインアップしている。2014年、大日本スクリーン製造の分社化に伴い、同社のFPD機器およびその他装置関連事業を承継した。
※Linearcoater、リニアコータは日本における株式会社SCREENホールディングスの商標です。
株式会社SCREENホールディングスについて
大日本スクリーン製造の半導体製造装置、印刷・プリント基板関連装置、FPDなどのファイ ンテック装置事業の分社化を機に2014年に現在の商号に変更。半導体洗浄装置やCTP装 置、液晶パネル製造装置など、多くの世界トップシェア製品を持つ事業会社をはじめ、国内 外に展開する46社のグループ会社を統括する。1943年設立。
免責事項
このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGとその系列会社は、このリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。