Press release
Japan
March 14, 2017

塗料配合の開発時間を短縮するハイスループット自動試験設備

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン)は、塗料配合の試験用に完全自動化された新しい自動試験設備を設置、最適な配合を探索する時間を短縮できるようになりました。高い処理能力を持つこの自動試験設備で、これまでと同じ時間でより多くの配合をシステム的に試験することが可能となりました。エボニックのお客様にとっては、塗料配合の開発と最適化をより迅速に行うことができ、新製品の市場投入に向けた貴重な時間を短縮することにつながります。

塗料配合の原料の組み合わせは膨大な数にのぼります。ひとつの塗料配合を開発する際、わずか10種類のバインダーと10種類の硬化剤、10種類の顔料、10種類の添加剤だけを検討する場合でも、その組み合わせは10の4乗、すなわち10,000通りにもなりますが、それには配合比を変化させた場合の組み合わせは含まれていません。

現実問題として、すべての可能性を網羅すること、すなわち、あらゆる組み合わせと配合比の特性を試験することは不可能です。しかし、最適な塗料配合を系統的に探索する場合は、まさにそのような膨大な選択肢の組み合わせを試験することが求められるのです。高処理自動試験設備の開設によって、エボニックの塗料スペシャリストたちはこの難問の解決策を見出しました。

この自動試験設備では、第1ステップとして自動的に原料を調合し、それらから塗料を作成します。第2ステップでは、配合物を基板に塗布し、乾燥させ、試験台に移します。試験台では、配合物の特性を調べます。全ての工程は、精密に規定されたプログラムにしたがって自動的に実行され、いつでも再現可能です。

この自動試験設備は、30の機能が組み合わされた52のエレメントから構成されています。各機能は、特定の作業(基板に配合塗料を塗布するなど)を処理するよう設計されています。52のエレメントは、自動試験設備の全ての部分を通るレール・システムで接続されています。このレール・システムでは、コンテナと基板がシャトル運搬されます。さらに13台のロボットで、シャトルへの積み込み、塗布された基板をオーブンへ配置するなど、さまざまな作業を行います。 

このプラントでは、24時間で平均120のサンプルを配合することができます。配合した塗料を基板に塗布し、特性を調べている最中でも、新しいプロジェクトの実験を開始することが可能です。

最新の技術とソフトウェアを備えたハイスループット自動試験設備は、極めて信頼性が高く、いつでも再現可能です。ターゲットとする値から外れたデータはすべて記録され、保存されます。これにより、何らかの事象が顕在化した場合に、作業工程中の異常の有無を容易に確認することができます。

ハイスループット自動試験設備では、最大600のパラメータにより、40の異なる作業ステップを正確に規定することが可能です。これにより、エボニックは、作業フローの中で個別のステップを自由に組み合わせ、お客様の多様なニーズに対応することができます。

2017年4月4日~6日にニュルンベルクで開催されるEuropean Coatings Show(ホール7Aブース番号323)に出展いたしますので、ぜひお立ち寄りください。

 

(このプレスリリースは2017年3月7日にドイツで発表されたものの翻訳版です)

 

 

エボニック インダストリーズについて

ドイツのクリエイティブな産業グループであるエボニックは、スペシャルティケミカルの世界的リーダーです。利益をともなう成長と企業価値の持続的な向上は当社の企業戦略の要です。また世界のメガトレンドである、健康と栄養、資源の効率化、そしてグローバリゼーションに呼応する形で事業をおこなっています。エボニックの強みは、革新的な能力と統合的な技術プラットフォームです。
エボニックは100ヶ国以上で事業を展開し、2016年度は35,000人以上の社員を有し、総売上高は約127億ユーロ、EBITDA(金利・税金・償却前利益)は約21.65億ユーロを計上しました。

リソースエフィシエンシーについて

リソースエフィシエンシー事業は、リソースエフィシエンシーGmbHにより運営されており、エネルギー効率に優れると共に、環境に優しい高性能材料を自動車、塗料コーティング、接着剤、建設その他の産業に提供しています。この事業部門会社は、約8,900人の社員を有し2016年には44億ユーロの売上高でした。

免責事項

このプレスリリースに記載されている見通しや期待、または将来の予測に関する記述は、既知または未知のリスクと不確実性を含む可能性があります。実際の結果や発展は事業環境の変化により異なる場合があります。エボニック インダストリーズ AGはこのリリースに含まれる見通し、期待、記述に関して、更新の義務を負いません。