最新の事業戦略：変革を推進する組織変更および最新財務目標

7月1日付で現行の事業セグメントから、ビジネス規模と特性においてよりバランスのとれた4つのディビジョン制に移行します。そのうち3つのディビジョンは「成長」、1つは「効率」という明確な戦略的役割を担い、それぞれの技術プラットフォームに基づき構成されることにより管理しやすくなります。

取締役会長クリスチャン・クルマン（Christian Kullmann）は、「エボニックの変革はよりはっきりと目に見える形となっています。ポートフォリオの中で、スペシャルティビジネスにおけるシェアの拡大は成功しており、引き続き注力していきます」と、コメントしています。

スペシャルティ ビジネスは、2010年にはエボニックのポートフォリオの40％にとどまっていましたが、今や80％を占めています。スペシャルティビジネスは、過去5年間で6％の収益の有機的成長（買収による成長を含まない）を実現しています。

新たな4つのディビジョン、「スペシャルティアディティブス」「ニュートリション＆ケア」「スマートマテリアルズ」「パフォーマンスマテリアルズ」は、よりスリム化された事業組織となります。この新体制への移行により、2021年末までに主に現在のセグメント組織の管理部門において150名の人員と2,500万ユーロの年間コストの削減が可能になります。

新しいレポートラインにより財務の透明性が高まります。今後は4つのディビジョン全ての数値を公表し、それぞれの事業状況をより明らかにします。更に、4つの下部組織の売り上げの割合も公表します。

エボニックはまた、ポートフォリオ全体のサステナビリティ分析も実施し、会社のポートフォリオや経営の戦略的意思決定に、サステナビリティのトピックが適切に組み込まれるようにしています。分析の結果、90％の製品が市場基準と同等、または基準以上のサステナビリティ効果が認められています。エボニックのポートフォリオの30％が、明らかに優れたサステナビリティ効果をもたらしています。これら「次世代ソリューション」は顧客のサステナブル製品への要望に応え、エボニックに平均を上回る成長の可能性を与えます。

「私たちの次世代ソリューションは、魅力的な成長機会を創り出しています。サステナビリティに優れた企業に対する需要は高く、今後も販売シェアの拡大が見込まれます」とクルマンは述べています。

この戦略的変革と成長への期待を反映し、エボニックは中期財務目標を修正しました。3つの成長ディビジョンで、中期的に年平均3％以上の販売量の増加を見込んでいます。資本コストを上回る使用総資本利益率（ROCE）を11％に引き上げることによって価値を生み出すことを目指します。エボニックはまた、40％以上のキャッシュコンバージョン比率（フリーキャッシュフロー／調整EBITDA）を目標に、利益に対するフリーキャッシュフローをより多く創出することを目指しています。

「この度新しく設定した財務目標は、成長、収益およびキャッシュを生み出し、株主価値を高めることにフォーカスしていることを示しています」と、CFOウテ・ヴォルフ（Ute Wolf ）はコメントしています。

EBITDAマージン18％から20％の達成、安定した配当支払い、堅実な投資適格格付けの維持、という既存の財務目標は引き続き有効で、新しい目標はこれを補完するものです。

（本プレスリリースは、2020年5月7日にドイツで発表されたものを翻訳しています。）