Press release
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March 3, 2025

エボニック、グリーン水素経済実現に向けアニオン交換膜製造工場を建設中

エボニック インダストリーズ(本社:ドイツ、エッセン、以下「エボニック」)は、ドイツ・マールに、革新的で高性能なアニオン交換膜(AEM)を製造するパイロットプラントを建設しています。エボニックが開発したこの膜はDURAION®という製品名で販売される予定です。

  • アニオン交換膜で水電解のコスト効率を高める
  • ドイツ・マールでアニオン交換膜を製造するパイロットプラントは2025年末に稼働開始予定
  • 同施設で強化膜も製造し拡大する顧客需要に対応


AEM水電解の心臓部となるDURAION®膜を使うことで、顧客はコスト競争力のあるグリーン水素の生産が可能になります。エボニックは、このAEM製造工場に数千万ユーロを投資しており、2025年末に稼働開始予定です。

エボニックのハイパフォーマンスポリマーズ事業部でメンブレン・ファイバープロダクトラインの責任者を務めるゲッツ・バウムガルテン(Goetz Baumgarten)は、「この戦略的投資は、当社の先駆的な膜を、急成長するグリーン水素経済を実現させる推進力としてさらに成長させるという事業目標に沿ったものです」と述べています。

マールのAEM工場で製造されるDURAION®膜の品質は、商業用電解装置システムでの使用に適しています。本工場の本格稼動が開始すれば、水素製造に必要な2.5GWの電解能力を供給するのに十分な量の膜を毎年製造できるようになります。さらに、この工場では強化膜の製造も行い、この新技術に対するお客様の関心の高まりに直接対応することが可能です。

AEM技術は、従来の電解プロセスと比較して安価な材料をセルに使用するため、投資コストの削減につながります。また、この技術は高い電流密度や非常に優れた効率も実現することができます。

エボニックの戦略的研究部門及びビジネス・インキュベーターであるクレアビス(Creavis)の新成長分野水素経済担当責任者、クリスチャン・デシュライン(Christian Däschlein)は、「当社の幅広い専門知識と技術を結集させたことで、DURAION®という膜の開発に成功したと考えています」と述べています。

この膜はポリマーでできたハイテク製品です。アニオンを透過させなければならない一方、水素など電気分解で発生するガスに対しては不透過性を持つことが求められます。また、高圧や高温への耐性も必要です。

「ポリマーの設計や合成、エンジニアリング、膜の製造、お客様や市場からのフィードバックなど、さまざまな専門分野を上手く組み合わせることができました」とクリスチャン・デシュライン(Christian Däschlein)は述べています。

エボニックはこの12ヶ月間、DURAION®膜に使われる中間製品の製造能力を着実に増強してきました。マールでの工場建設は、この製造能力の増強を踏まえたものであり、膜事業を拡大する計画において実施すべき次なるステップと位置付けられています。

エボニックのアニオン交換膜DURAION®の詳細はこちらからご覧いただけます。

英語
https://www.membrane-separation.com/en/hydrogen
日本語
https://corporate.evonik.jp/ja/duraion-164383.html

 

(本プレスリリースは、2025年2月 25日付で本社から発行されたプレスリリースを翻訳しています。)

エボニック インダストリーズについて

エボニックは、100ヵ国以上で事業を展開するスペシャルティケミカルの世界的リーダーの1つです。2023年度は、153億ユーロの売上、16.6億ユーロの営業利益(調整後EBITDA)を計上しました。 革新的で収益性の高い持続可能なソリューションをお客様に提案するために、私たちは化学のその先を目指します。「毎日の暮らしを豊かに」という同じ目的のもと、32,000人以上の社員が働いています。

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